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ドイツ税務当局が移転価格をより厳しく精査する条件が整いました
2021年7月8日
カテゴリー/ 税務・会計・法務コラム

ドイツでは2020年12月に「多国籍企業における所得配分の調査に関する原則2020」が、そして2021年6月に「源泉徴収税軽減措置の近代化に関する法律」が公布されました。それにより、「ドイツ税務当局が税務調査において、移転価格をより厳しく精査する条件が整った」と言っても過言ではありません。

以下に、在ドイツ日系企業にもとりわけ関係してくると思われるポイントをまとめました。

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税務調査時において提出が要求される資料:
従来の移転価格文書などに加えて、税務に関連するビジネス上の内容を含むEメール、メッセンジャーサービスによるメッセージまたはその他電子通信媒体によるメッセージにも、提出義務が及ぶ。

取引実態の重視:
移転価格文書を作成する際は、関連者間において合意された契約ない内容だけでなく、国外関連取引の実態が記述されている必要がある。

ベンチマーキング分析:
税務当局は、納税者が選定した移転価格算定方法よりも適切な移転価格算定方法があると判断された場合、後者を適用することができる。

無形資産:
無形資産から得られるリターンの帰属については、単に法的所有権のみではなく、「DEMPEコンセプト」、すなわち無形資産の開発(Develop)・改善(Enhance)・維持(Maintain)・保護(Protect)・使用(Exploit)を考慮する必要がある。

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最近の税務調査においては、移転価格文書の提出をほぼ必ず要求されます。税務当局からの連絡があってから初めて対応するのではなく、ぜひタイムリーな準備を心がけてください。また、上記につきましてご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。