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もうすぐ師走、早めの移転価格対応を
2020年10月28日
カテゴリー/ 税務・会計・法務コラム

年末になると、「税務当局から、法人税税務調査告知書が届いた」というケースが増える傾向があります。
それはなぜでしょうか?

理由は、「年末後(つまり、新年を迎えた時点で)、まだ法人税税務調査の対象となっていない事業年度が原則として時効を迎えるから」です。

時効は原則、対象年度に関する税務申告書が税務当局に提出された年の歴年末から数えて4年経過後となっています(租税通則法第169条第2項)。
以下の例をご覧ください:

  • A社は、2014年度(2015年3月期)の法人税申告書を、2016年2月に税務署に提出した。
  • 時効は、2016年12月31日以降カウントされる。
  • A社の2014年度は、2020年12月31日の経過後に時効を迎える。

つまり、2021年1月1日を迎えた時点で、A社の2014年度は調査の対象とはならなくなります。
このような未調査年度が発生する事態を回避するために、年末になると税務当局は慌てて税務調査告知書を送ってくるのです。

昨今の税務調査においては、必ずと言っていいほど、移転価格文書の提出が要請されます。
その場合、通常は60日以内に移転価格文書を作成し、税務当局に提出する義務が生じるのですが、作成には経験上、3ヶ月前後を要します。

上のA社の場合、2015年3月期の移転価格文書を急いで作成する必要があるわけですが、タイトなスケジュールのほか、別の問題も発生する場合があります。
それは、「情報収集の難しさ」です。
2015年3月期となると、当時いた社員が既に退職しているというケースが多く、移転価格文書の作成に必要な情報を入手するのに困難を伴うことが想定されます。

タイトなスケジュール。
情報収集の困難性。

これらの問題を抱える前に、とりわけ年末にはタイムリーな移転価格対応が急務となります。

お困りの場合は、ぜひご連絡ください。
kotaro.nakao@amipartners.de